食事の配膳について

まゆでは、平日の朝食と夕食、帰省日ではない週末の3度の食事の配膳を、利用者の皆さんのなかから当番の人を決め、お手伝いしてもらっています。とくに夕食と週末の配膳については不思議なことがおきています。はじめは「当番さん」というか「係」ということで、人を決めてお手伝いをしてもらっていたのですが、いつからか「有志」の集まりとでもいった雰囲気になっているのです。特に指名されて係になったわけでもなく、自分から進んで配膳を手伝ってくださる利用者さんも何人かいたりします。

彼ら「有志」は、配膳の時刻の30分くらい前から食堂の近くに集合し、世間話をしたり、悩みごとを打ち明けあったりしながら時間を過ごし、ときどき職員が遅れたりすると、探して、始めようと声をかけにきます。

仕事は手馴れたもので、食事のお盆をどこに配膳したらいいか、きちんと覚えていてどんどん運んでいきます。座席の変更がときどきあるのですが、それも把握していて、職員が間違って昔の置き場にならべようとしてしかられたりしてる有様です。そして、誰は普通のお茶をつぐか、誰が熱いお茶が好みか、水分補給のために大きなコップが必要なのはどの人か、そんなことまでちゃんと覚えているのです。

以前は職員が必死で走りまわり、いろいろ指示をしたりして、ようやく食事時間までに間に合わせるという状態でしたが、今では皆さんの活動を見守り、彼らだけでは解決できない問題がおきた時だけ、ちょっとだけ手伝うといった状態にまでなりました。

こうしてこの日記を書いている間にも、「有志」の一人が連絡に来ます。「今日は○○さんが体調が悪いから配膳はできないし、○○さんは帰省していないけど、そのぶんがんばろう」「そうなんだ、じゃあ、いっしょにがんばろうね」そんな会話をしたりしました。

食事前の時間は、利用者の皆さんにとっても、なにかと忙しい時間帯だと思います。ほかにやりたいこと、見たいテレビ番組もあるかもしれません。そんな貴重な時間をさいて、お手伝いをしてくださる「有志」の皆さんに感謝です。